池田邦の家づくり
我が家の役割
大切な家族やんちゃで目立ちたがりなガキ大将がいました。黙々と1日中働く父がいました。 「2代目」という言葉から逃げたい青年がいました。1日24時間ある、が父の口癖でした。 経済学部のかたわら建築学を学ぼうと決めた男がいました。目立つな、不愉快に思うお客様がいるかもしれない。いつまでたってもお客様が1番の父でした。 そして、今。父を心から尊敬し、父を超えたいと思う男がいます。不思議です。いつもまわりから立派だと言われる父の影に苦しみ続けたのに、亡くなっても尚、多くの人の心から消えない父の存在を、今は誇りであり、支えである、と心から思えるのですから。 それは家族、だから。 大切に大切に育てられた娘がいました。娘との日々を宝物に想う父母がいました。 愛情をいっぱい受けて、娘は美しく成長しました。これからたくさんの経験をしてほしい、と父母は願いました。 娘が初めて自分で決めた大きな決断は、立派な青年と遠く離れた土地で暮らす、ことでした。早過ぎる、せめて20歳を迎えるまでは。けがれのない真っ直ぐな目の娘に、その想いを押し通すことができなかった父母は、その夜、車の中で泣きました。 そして、今。新しい家族の中で、3つの宝物を得て微笑む娘がいます。不思議です。彼女のどこにそんなパワーがあったのでしょう。わがままで甘えん坊だったのに。 それは家族、だから。 家族を大切にしてください。その想いがこわれないよう、見守り続けるのが我が家の役割です。私たちはそんな大きな使命をもった我が家を、心を込めてつくりたいのです。 |